カテゴリ:製作( 39 )

 

【非常用】オリーブオイルキャンドルの作り方

http://ameblo.jp/veritalia/entry-10828888650.html
オリーブオイルソムリエが選ぶイタリア食材:ベリタリア  様のホームページにて
オリーブオイルを使ったキャンドルの作り方が紹介されており、
ブログなどにコピペをして広めて欲しいとのことでした。
私は、登録している会社の社長様のツイットでコレを知りました。
以下コピペです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011-03-12 20:33:08 【コピペお願いします】停電の方はオリーブオイルキャンドルを作ってみてください!テーマ:ベリタリアからお知らせ
停電の方へ



地震のときにはキャンドルは火事の原因になるのでダメだと言われています。



しかし、どうしても必要なときに、何かの役にたてばと思いキャンドルの情報を再アップします。



(下にお水を入れるので比較的安全です)



オリーブオイルでキャンドルを作ることができます!



用意するもの



1.グラス

2.水

3.オリーブオイル

4.割り箸または木切れ

5.たこ糸、綿糸(ない場合は、綿の洋服を細かく裂いて)



作り方

1.グラスに水を1/3入れます

2.あと1/3オリーブオイルを入れます

3.わり箸を適当な長さに切り、切れ目にに綿糸をはさむか、括ってオイルに浮かべます

4.オイルを綿糸にしみこませたら火をつけます





すごく明るくて、しかも持ちがいいのです。 



オリーブオイルは元々ランプ用の油としても用いられていました。そのくらい明るくてススもでない優秀な油です。




【皆さんお願いがあります】

このオリーブオイルキャンドルの記事をコピペしてブログに書いていただくか、リンクを貼っていただけるとありがたいです。

暗闇で困っている多くの方が一人でも灯りを確保できることを願っています。                  ベリタリア
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by denjiroo | 2011-03-12 23:12 | 製作  

惑星デジャブ 11

さすがの田中博士もコレはまずいと思ったようで、この装置はそれから封印されてしまった。

その後、思いがけず達郎が生まれた事で、二人は隠遁生活を送ることに決めたのだった。
二人とも研究に忙しく、世間にあまり顔を出さないため、若返った事は知られずにすんだのだが
田中博士は世紀の大発見を成しえた二人の内の一人で、財産も莫大であった。
その息子となれば世間の好奇の目を一身に集める事は予想に難くない。
これに対処する為、達郎は母方の山際姓で幼少期からずっとすごしてきたのだった。


…いよいよシステム分離作業は最終段階に入った。
これを外してしまえば三日ほどで、この惑星は死の惑星へと変貌を遂げるだろう。

「あのーエスメラルダさん」
「どうしたの?まだシステムは外れないのかしら」
「いえ、それが…私にもどうしても外せない部分が出てきてしまったんです。父なら出来ると思うのですが」

「仕方ないわね」エスメラルダは苦虫を噛み潰したような顔をし、いかにもしぶしぶといった様子で田中博士の縛めを解きにかかった。ただし、片手には武器を構えたままである。
「あと三十分。それ以上は待てないわよ。」

作業ブースの中は達郎と田中博士の二人きりとなった。ただし、外からはエスメラルダの武器の照準が田中博士の眉間を狙っている。赤い照準点が田中の額を照らしていた。

「父さん。昔、父さんにおもちゃの兵隊をプレゼントしてもらったことがありましたね。」達郎はふいに田中博士に語りかけた。
「ああ。人工知能搭載で、リーダーの人形の出す信号に従って動く仕掛けにしたんだっけな。あれは我ながら傑作だった。」
「達郎…お前はいつも私の作品の一番の理解者だった。」田中博士は何かに気づいたようだった。

突如、施設内の格納ゲートが一斉に開いた。
田中が端末から施設内の管理プログラムにアクセスし、全てのアンドロイドを解き放ったのだった。
異常事態に気が付いたエスメラルダは武器の引き金を引く間も無くアンドロイドの波に飲み込まれていった。
操っていたはずの黒子型ロボットも制御が利かなくなっていた。

「ラベンダーの香りが」「ラベンダーの香りが」「ラベンダーの香りが」
ブレザータイプの制服を着たアンドロイドおよそ三十体が、何度も倒れる事を繰り返している。
同時に倒れるのでその度に雪崩のような状態になっている。
その間を縫って五十体ものセーラー服アンドロイドがトーストを加えて走り回っていた。
「きゃー!遅刻しちゃうー!」「きゃー!遅刻しちゃうー!」
相手をみつけてはぶつかっている。
「俺は女だ!」「俺は男だ!」「俺は女だ!」「俺は男だ!」「インド人だインド人だインド人だ」
男だ!女だ!インド人だ!と叫びながら互いに殴り合いをしたり行列になって走り回っているアンドロイドもいる。
「田中、いっきまーす!」
田中博士は呼び出したモビルスーツに乗り込むとエスメラルダをアンドロイドの波の中から引きずり出した。
せっかくの美貌が滅茶苦茶になっている。
「エスメラルダ…百歳のお前を若返らせたのは失敗だったな。まさか私を裏切るとは思わなかったよ。」
エスメラルダは観念したのか意気消沈という様子だったが
「…何で…何でこんな中途半端な年齢なのよ。アタシは十代に戻してって頼んだはずだわ」
と最後の力を振り絞って吐き捨てるように言い放ったのだった。
「あのマシンの限界はせいぜい50から60で、それ以上は負担が大きくなってしまうといったはずだが」
「…嘘よ。だまされないわ。戦隊物の悪の女幹部は皆、熟女。それをレクチャーしてあげたのは私だもの」

その時、エンジン音に続いて激しい揺れと爆音が鳴り響いた。
施設の壁を破って戦艦が突っ込んできたのである。

「エスメラルダ、どうした?システムは」
「…だめだったわ。でも、あれだけは手に入れたわよ」
船内から出てきた男に、達郎は見覚えがあった。最近、頭角を現しているライバルの開発事業団の重役に間違いない。

「…仕方ないな。そいつだけでも貰っていくか。」
エスメラルダを乗せた戦艦は大きな穴を残し、飛び去っていった。


惑星の危機は去った。沈み行く太陽”田中星”の夕日を浴びながら、親子は滅茶苦茶になった施設内をただ黙って眺めていた。
「…とりあえず、環境システムに問題はない」
「新エネルギーシステムへの切り替えは?」
「それもOKだ。この星では、これから、エネルギーに心配する事なく、時はゆっくりと変わらぬまま流れていくだろう。」
「…これを片付けるのは気が重いんですが。」
「大丈夫。アンドロイド達にやらせておこう。お前は何の心配をする事もない。ただし…新エネルギーについてはまだ報告しないでくれ。表向きは、エネルギー漏れがあったが復旧したとでもいう事にしておいてくれないか。」
そりゃそうだろう。これが発表されればまた大騒ぎになる。父はいたずらや小さなイベントは大好きだが、大々的な発明で大騒ぎに巻き込まれるのは好きではない。

港にはミナミが待っていた。
「山際さん。今日はお父上も一緒ですかい。」手には沢山の袋を抱えていた。
「それは…奥さんへの?」
「ああ。この星は面白いな。前世紀の香りを漂わせる物が山ほどあったよ。」
田中博士はうなずいた。
「左様、この星には懐かしさがあふれている。何故こうなったのかわからんが、不思議な惑星だ。だからこそ、この星が永遠にその姿を保っていられるよう、私は協力したのだ。」

「…デジャブ」達郎は独り言のようにつぶやいた。
「この星はデジャブで出来ているのかもしれない。懐かしい記憶の塊なのか…父が狙うはずだよ」

「それで、父さんはこれから?」
「ボブが面白い星を見つけたらしいんで、そこに行ってみる。母さんをよろしくな」
「…たまには帰ってきてくださいよ。」
「母さんの怒りがおさまったらな」
「…夫婦喧嘩を十年間も続けて、飛び出す先が宇宙の果てとはね」ミナミが呆れたように言い放った。
「それと。もう私を父さんの遊びに巻き込むのは止めてください。」
「楽しいんだよ。思いがけず若返ったんだ。このオマケの人生を好きなように生きてみたいんだ」

「エスメラルダさんも、そう思ったから、父の計画に付き合ったんだろうか…」


その頃、飛び去った宇宙戦艦内では…
物凄い勢いで太っていく女性の姿があった。若返りマシーンを使って更に若返ろうとしたエスメラルダである。
「あたしは諦めないんだから!大金持ちになってイケメンアンドロイドとスーパー戦隊を結成するのよ!!」
彼女も又、第二の人生を思い通りに歩んでいけるのだろうか。
それは彼女を乗せているスポンサー次第かもしれない。この装置だけでも利用方法によっては相当な価値があるのだが、それをどう使うかは、使用者次第である。


宇宙ステーションでミナミと別れた達郎は、船内でゆっくりと眠りについた。
報告書をどう書くか。それは目覚めてからにしようと決めて。


【終】
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by denjiroo | 2010-10-02 22:45 | 製作  

惑星 デジャブ 10

達郎は指示に従ってシステムを切り離す作業をしているフリをしながら、今まで何度も繰り返された父親とのやり取りを思い出していた。

数々の殖民惑星でちょっとしたトラブル、しかも達郎の仕事にわざとちょっかいを出すような騒動を起こしては
最後に例の仮面を取り外し「実は…私はお前の父親だったのだ。息子よ!」というのがお気に入りの展開だった。
整備された都市を植物だらけにしたこともあった。
恒星間輸送船をハイジャックして積荷をおかしな生物に全部すりかえた事もあった。
幸い、そのおかしな生物は、目的地の惑星の住民が悩まされていた病原体に対して殲滅させる効果があり
父はハイジャック犯から一躍ヒーローとなった。
そして今回も、この新エネルギーシステムが稼動すれば、この星は飛躍的な発展を遂げるのは間違いない。
空間シールドも、小惑星群の中で作業するのに使えそうだ。
何時もより規模が大きかったが、結局の所、そんなに大した被害はでないどころか、上手く利用すれば人類にとっても、中州玄界灘重工にとっても有用な技術ばかりだ。

「…父さんは何をしたいんだろう。私と遊びたいだけ、自分の技術力をひけらかしたいだけ…そうとばかり思っていたが。」

達郎の手が止まっているのをエスメラルダが見逃すはずはなかった。
「何をしてるの?!さっさとやりなさい!さもないと田中博士の命はないわよ」
父親…田中博士は縛られた状態でエスメラルダの足元に転がっていた。時々蹴りを入れられている。


山際というのは達郎の母親の姓だ。
本名は田中達郎。現在の惑星間航法の原理を発見した人物の田中博士は彼の父親である。
相棒のボブと共に莫大な利益を得た田中だったが、彼もボブも長らく伴侶を得る事はなかった。
ボブはアニメ美少女とフィギュアがあれば満足する男だったが、田中の場合は単に研究に没頭しすぎたからである。
田中が六十にならんとするある秋の日。出会いは突然訪れた。田中が出入りしていた研究施設に「山際アカリ」という環境工学の研究者が着任したのだった。
その日から田中の猛アタックが始まった。後にボブの書いた回想録によると「まるで発情期のセイウチの求愛行動」のようだった。
彼女もまた、婚期を逃し、研究に一生を捧げるつもりでいたのであるが、彼の傍から見たら異様な猛アタックに何か引かれるものがあったのだろうか、素直にその求愛を受け入れたのだった。

アカリ45歳の誕生日の事である。
田中は、アカリの為に身体機能を若返らせる画期的なシステムを開発し、プレゼントしたのである。
最初は上手く機能しているかに思えた。
年齢のせいか疲れ気味だった体調が良くなり、肌のハリがよくなり、しわが無くなった。
ところが、二週間ほどたったころである。気がつくとアカリは二十歳近く若くなっていた。
忙しかったのと、連日徹夜で研究室にこもっていても疲れないほど調子が良くなったおかげで、鏡を目にする時間もなかったのである。その間に、アカリは異様なまでの若返りを遂げていた。
「…これは…どういうこと?」アカリは夫に報告する為に自宅に併設されている田中ラボに駆け込んだ。
だが、そこでも異常事態が起こっていた。
新しいアイディアを形にする為に作業室にこもっていたのだが、彼も、疲労回復の為に同じシステムを利用していたのである。
田中も四十代前半の働き盛りだった頃に戻っていた。
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by denjiroo | 2010-09-22 16:19 | 製作  

惑星デジャブ 9

言葉通り、男はすぐに息を吹き返した。そして縛り上げられているという現状を直ちに理解したようだった。

「エスメラルダ!裏切るのか?」仮面の男は激高したかのように叫んだ…が、すぐに笑顔に戻った。
「さすがじゃないか。さすが、私が見込んだだけのことはある。やはり、こうでなくてはいかん。若返らせたかいがあったというものだ。」
その言葉を聞くやいなや、常に冷静な様子をみせていたエスメラルダの顔が突如ゆがんだ。
「偉そうに!あたしは最初からあんたが気に食わなかったんだよ!」
そして、何処から取り出したのだろう、長い一本鞭を仮面の男に向って何度も何度も振り下ろした。
顔を真っ赤にし、髪を振り乱している。よく見ると、ブロンドの髪の下から黒いものが覗いている。
エスメラルダはいかにもうっとおしいという表情でブロンドの髪を投げ捨てた。
アンドロイド用ウィッグをつけていたようだ。
どうやら、計画が順当に進んでいると欺く為に、アンドロイドに成りすまして、見方である仮面の男の目をごまかしていたのだろう。
「うるさいっ!黙れ!!好き勝手に改造しやがって!!あたしの希望なんか何一つ取り入れなかったくせに!!」
エスメラルダは体力に限界が来たのか息を切らしながら鞭を振るう手を止めた。

「…あの技術、自分だけじゃなく、この人にも使ったんですね。」
山際は呆れたようにため息をついた。
「ああ、達郎。やはり悪の組織には、美女の幹部が居なくてはならんからな。」
男は満足げに付け加えた。「みろ、あの悪女っぷり。元々、オールド特撮作品ファンサイトのチャットでしりあったのだが、素質があると見込んで仲間に加えたのだ。私の目に狂いは無かった。最高だよ。」
「とすると、この展開も計画の内だったんですか?」
「まさか。今回は完成したシールドと、それを維持する為の半永久エネルギー発生装置の完成披露を兼ねた、いつも通りのお遊びだ。それにこうでもしないとお前は何十年も顔を見せてくれそうにないからな」
「半永久エネルギー発生装置?」山際はいぶかしげに男の方を見つめた。縛られながらではあるが。
惑星の環境を維持するエネルギー源は今回のように急激に使われると一気に消耗してしまう。
現に、山際の端末にもその兆候データが送られてきていた。なのに新しいエネルギー装置とはどういうことだろう?
「お前の言いたいことはわかっている。従来のものは新システム起動の為に使用したに過ぎん。新しいシステムはまもなく稼動する。シールドは新システムに切り替える間、しばらく消滅したが、すぐに復帰するぞ。」
「なんでそんな面倒な事を。新システムが起動してからシールドを張ればいいじゃないですか。」
「だって、ちゃんと発生するか早く試したかったんだもん。」男はすねているかのように口をとがらした。

「ええい!ごちゃごちゃうるさい!!新エネルギーはあんたのものにはならないわ!」エスメラルダはまだ息切れを起こしていたが、なんとか復活したようだ。
「どういうことです?」
「さっきも言ったとおり、お客様がもうじきいらっしゃるのよ。このシステムを欲しがっていらっしゃるの。」
エスメラルダは山際をガラス張りのコントロールルームに押し込んだ。
「貴方には、このシステムの切り離し作業をやってもらうわ。こいつは何を考えてるんだか、従来のシステムとがちがちに連結させて作ったもんだから、このままじゃお客様にお渡しできないのよ」
「しかし、これを外してしまえば大気が…」
「知るもんですか。この星の連中は、エネルギー計画の為にこいつに全面協力しているけど、あたしはあんなチンケな連中の為にこいつを無償提供するなんて考えられないわ。それにシールド装置も同時に手に入れれば怖いものなんか何もなくなるのよ」
エスメラルダは男をつかみあげると、銃を突きつけた。
「さあ、父親が殺される所を見たくなかったらさっさとシステムを切り離して!中州玄界灘重工の優秀な技術者の山際達郎…いえ、田中達郎君」
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by denjiroo | 2010-08-20 10:44 | 製作  

惑星 デジャブ 8

それから一時間後。
山際は何故か第四惑星のコントロールシステムがある制御塔にいた。

「時間が無いとは?」山際は後ろ手に縛られた手をもどかしそうに動かしながらエスメラルダに向って問いかけた。
「はい、もうまもなくお客様がいらっしゃるので」と、答えながらも、エスメラルダはボードのスケジュールをチェックしながら忙しそうにあれこれと黒子軍団に指示をだしていた。
「今回も博士の例のイベントだとばかり思っていたのですが。」
「少なくとも、博士はそう思っていらっしゃるでしょうね。でもそろそろ気がついたころかしら?」
と、エスメラルダが言い終わらないうちに、建物内に警告音と勇壮な音楽が鳴り響いた。
黒子達も動きを止め、敬礼のポーズをとっている。

作業用クレーンに乗って、マントに赤と黒の甲冑を着た例の仮面の男が現われた。
「どうしたエスメラルダ?随分と早いではないか。それにその格好はどうした?それは今回のアンドロイドに着せる為のものではないか。」
表情は見えないが、声のトーンからして相当驚いている様子だった。
「はい、博士。事情が変わりましたの。ですからシールドも解除させて頂きました。」
エスメラルダが手元にあるスイッチをそっと押したのに山際も博士と呼ばれている男も気がつかなかった。
「なんだと?それでは計画がめちゃめちゃになってしまうではないか?」仮面の男はいきり立ち、クレーンから飛び降りた。
エスメラルダにつかみかかろうとした瞬間、例の光線が壁から発射された。
「なんてことをするんだ!」山際は叫びをあげた。
「うふふ、大丈夫ですよ。ちょっと気絶しているだけです。」エスメラルダはこともなげに言い放った。
そして、仮面の男に近寄ると、うつぶせになっている体をひっくり返し、仮面を剥ぎ取った。
そこには…山際と同じ顔があった。
「さすが、そっくりね。」といいながら男をすっかり縛り上げてしまった。
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by denjiroo | 2010-08-07 13:33 | 製作  

線が揺れる

挿絵を書こうとしたらうまくかけない。線が震えるようになってしまった。
しばらく書いてなかったからかなぁ。
練習しまくって勘を取り戻すしかない。
てなわけで、ちょっと落書き。
b0001619_2284824.jpg
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by denjiroo | 2010-08-06 22:09 | 製作  

惑星 デジャブ 7

山際は少々面食らっていた。
この黒子は20世紀の漫画が元ネタだろうし、女性のレオタード姿もやはり20世紀の特撮作品を踏襲したものだろう。
どれもこれもあいつの懐古趣味に合わせて作られたもので、いつも通り、お約束の展開になるはずと踏んでいた。
そして序盤は、「人間に見えるけど実はアンドロイドだった」というオチの為に女性型アンドロイドが山際に近づいてくるのがいつものパターンだった。
大抵は外装がティーンエイジャータイプであるのも特徴だった。
エスメラルダと名乗った女性は生身の人間だという。そうであれば、見た限りでは年齢は山際と同じかやや上だろう。
あいつの趣味ではなさそうだ。少なくともアンドロイドに関しては。
だが、もしかしたらサイボーグかもしれない。
「サイボーグが善と悪の狭間で苦しむ」というパターンだとしたら少々やっかいだ。
あいつの趣味はあらかた知り尽くしているが、流石に何度も同じでは飽きてきたのか。

山際の苦悩を察したのだろうか。
「私はアンドロイドでもサイボーグでもロボットでもありませんよ」とエスメラルダが微笑んだ。
「ですから」とエスメラルダは先ほど受け取った山際の名刺を取り出すとそれを破り捨ててしまった。
「対アンドロイド用妨害電波発信装置は必要ありません。」
山際は、たじろいだ。「今回は、あいつが仕組んだ壮大な悪ふざけでは無かったのか。」
その時。山際の通信ボードに着信が入った。ミナミからだ。山際はハンズフリーモードに切り替えた。
どうせ聞かれてしまうのだ。
「…はい、お待たせいたしました。お世話になっております。山際です。」危険が迫っている時でもつい仕事モードの口調になってしまう。
「ああ、山際さん。俺だ。ついさっきなんだが、惑星のシールドが全面解除された。」
「…なんですって?それでは…」
「第五惑星に配置されている機動隊が数時間後には到着するだろう。博士も年貢の納め時って事だな」
「そうですね。ところでミナミさん…」
通信が切断された。いつの間にか回りには黒子軍団が多数迫っていた。
エスメラルダは微笑みながら通信ボードを取り上げてしまった。
そして、「申し訳ございません。そういう事ですからあまり時間がありませんの。一緒に来て下さいますね。」と言うや否や、山際を縛り上げてしまった。
あまりにも礼儀正しいので、山際は相手を仕事関係の人間のように錯覚していたが、エスメラルダは敵側の人間だった。やはり人間はアンドロイドのようには行かない。
山際は黒子の運転する車に押し込まれると、何処かに連れ去られてしまった。
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by denjiroo | 2010-08-02 19:33 | 製作  

惑星 デジャブ 6

レオタードの女は決めポーズを何通りか披露した後、手を差し出しながら山際の方に近づいてきた。
「大丈夫?怪我はありませんか?」
ここでまたアイツの想定外の行動を取ると、このレオタードの女も暴走する可能性が高い。
だが、なし崩し的にイベントに参加するのは納得がいかなかった。
とりあえず相手の出方を見るしかないが、エネルギーが枯渇する可能性を考えるとそうのんびりと付き合ってもいられない。

「…どうも。中州玄界灘重工の山際です。」
山際は何を思ったのか、名刺入れから名刺を取り出したが、レオタードの女も律儀に名刺を出してきた。
腰に巻いているベルトのバックル部分が名刺入れになっているようだ。ケース部分が着脱式で、名刺を乗せる台替わりとしても使えるようだ。
名刺交換も手馴れた様子で、山際は少々面食らった。
「正義の味方のフリをした敵のスパイという設定じゃなかったのか?これじゃまるでお得意先を回っている営業マンのようだ。」
「この度はお世話になります。わたくし、秘密結社”悪の友”田中星系支部長のエスメラルダです。」
「え…えーと…こんなにアッサリと正体をばらして大丈夫なんですか?それとも今回はそういう趣向なんでしょうか。」
「まず、これは最初にお断りしておきますが、私は何時ものようなアンドロイドではありません。生身の人間です。」
「はぁ…生身なのに光線を出さないといけないんですか。お疲れさまです。」
「いえいえ。あの光線は、手から出したと見せかけて、実はあそこから…」と女は反対側の建物を指差した。
そこには、発射装置を構えた黒子が手を振っていた。
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by denjiroo | 2010-07-31 10:16 | 製作  

惑星 デジャブ 5

そんな状況にもかかわらず、なぜか山際は微動だにしなかった。
更に、通りには山際以外の人間も大勢いるのだが、だれもそれを止めようとしない。
いや、むしろ避けているようにさえ見える。

「おねがーい!だれか止めてー!!」
悲痛な叫びを上げながら”少女のような物”はいよいよ迫ってきた。
乳母車からは赤ん坊の泣き声が聞こえる。

5m…4m…3・2・1 
暴走乳母車があと30cmというところまで近づいた瞬間…

山際が消えた。

乳母車は道路脇の屋台にぶつかるとそのまま停止した。中からは泣き声が単調に繰り返されている。
”少女のような物”は目標を見失ったといわんばかりに首を回して対象物を探していた。
「ドコダ!?ドコニイル?」
迅速に対象物を見つけるべく、首は360度回ってしまっていたが、少女のようなものにとってはそれは仕様かもしれなかった。

山際は建物の二階のベランダから、鉤付きワイヤーでぶら下がっていた。
「まさか、誕生日プレゼントにもらったこんなおもちゃが役に立つとはね」
「オノレ、山際、ソコニイタカ、助けていただいてどうもありがとう、ナゼソンナトコロニイル?このお礼は忘れません、ゼッタイ、大したお礼もできませんが、カクナルウエハ、家でお茶でも、…」
”少女のような物”は予想外の出来事に混乱しているようだ。
「ちょっとこれはまずいかな…?」山際はそう呟くと、身構えた。
少女の形をした物の全身から小型ミサイルがいくつも飛び出し、山際に向かって突っ込んできた。
「プログラム通りなら当たらないはずなんだが、混乱しているとなるとまずいかもしれない。」
山際は、だったら相手にしてやったほうがまだ良かったかもしれないと後悔しはじめていた。

ミサイルが山際に直撃せんとするまさにその時、まばゆい光が辺りを包んだ。
「大丈夫?怪我はない?」全身を赤と青のレオタードに包んだ、ブロンドのロングヘアーの女性が手から光線をだしてミサイルを防いでいた。

「あぁ、そうきたか…。」山際は助かったというよりも、うんざりという気分でその顔を暗くした。
が、とりあえずミサイルの危機は去ったようである。
爆発の煙にまぎれてはいたが、暴走した少女のような物を乳母車に積んで、黒づくめの一団がこっそり回収しているのが見えたからだ。
とりあえず、ワイヤーを伸ばして下に降りた。
その途中、建物の陰に、トーストを咥えてクラウチングスタイルをとっているセーラー服の女子高生のような物が見えて、更に気分がブルーになったが、
ポケットの中にたまたま有ったインクの瓶をトーストに思い切りぶつける事で回避した。
「ああーん。あたしのパンがぁー」という悲痛な叫びが聞こえたような気がするが、山際は気にしない事にした。
インクの瓶は惑星エメラルドの骨董屋で見つけたもので、20世紀の遺物としてコレクションに加えようと思っていたのだが、この際仕方がない。
山際は地上に降りた後、女子高生のいた場所に行ってみたが、空になったインクの瓶と、青く染まったトーストだけが道路に置き去りにされていただけだった。

レオタードの女は、まだポーズを取っている。
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by denjiroo | 2010-07-29 18:35 | 製作  

惑星 デジャブ 4

その穴は、丁度、螺旋階段のような形状だった。
「山際さん。ちょっと眼をつぶっててくれ。俺がいいというまで開けるんじゃねぇぞ。」
そう言うとミナミはメインエンジンを切り、魚群探知機の表示モードを3Dに切り替えた。
眼を閉じるとかえって他の感覚が鋭敏になるのか、小刻みな振動が山際の体内まで響いてくる。
宇宙空間では音が伝わらないが、おそらくミナミはサブエンジンを何度も起動したり停止させたり、あるいは逆噴射させることで少しずつ回転させながら進んでいるのだろう。
演歌は既に止まっていた。ただ、計器類が時折立てるビープ音だけが船内に響いていた。

どれくらいの時間が経ったのだろう。
「もう眼を開けてもいいぜ。それからすぐに着陸態勢に入ってくれ。」
眼を開けると眼下には雲に覆われた第四惑星の姿が迫っていた。あと少しで重力圏内にはいるかというギリギリのラインのようだ。
「…上下感覚のない宇宙空間だが、あれだけ大きな目標物が目の前にあれば、回転を意識しちまうからな。」
俺はなれてるけどよ、と付け加えると、ミナミは宇宙服用ヘルメットをかぶり、操縦を着陸用モードに切り替えた。
「着地点はどこにする?赤道付近で一番適当なのはアカバネ諸島の辺りだが。」
「お任せします」監視されてる以上、何処に着陸しても同じだ。
「よし来た。まかせろ!」

やがて強烈なGが襲ってきた。



「狭い~地球に未練はないがぁ~ お乳~欲しがるこの子は可愛い~♪」
上機嫌なミナミの歌に合わせるかのように、船体は揺られながら波間を進んでいた。
「ミナミさん、いつもながらの見事な着陸でした。それでは”イベント”が終わり次第まだご連絡いたします。確か、上空で待機されるとの事でしたが…」
「いや。気が変わった。今回は俺も上陸する。」
「しかし、体の方は大丈夫なのですか?」
「重力の事か。最近体が鈍っちまってよぉ。ちょっと地表に降りると体が重くってしょうがねぇ。ステーションにも疑似重力はあるが、やはり本物にはかなわねぇ。リハビリついでに、女房への土産でも探してその辺をうろついてるぜ。」
「…わかりました。それでは、なるべく私とは接触しないよう、お気をつけください。狙いは私だけなのですから。」
「おぅ。だが、必要となったらいつでも呼んでくれ。」
「ありがとうございます。」
アカバネ諸島の中心、アカバネ島の港街でミナミと別れると、山際はそのまま島の繁華街へ向かった。
そして、繁華街の中ほどの道端で立ち止まった。
惑星周辺が異常事態になっている割に、人々は落ち着いた様子で、普段通りの生活をしているようだった。
その雑踏の中で、山際は身動きもせず立ち続けた。
そして30分後。
暴走する乳母車と、「だれか止めてー!」と叫びながらそれを追いかける髪の長い少女の形をしたものが現れた。
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by denjiroo | 2010-07-28 11:43 | 製作