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東京爆弾

今週一週間は実家に帰省していた。
今やっている作業の関係で昔愛読していたハンディ版の水棲動物図鑑を探したのだが見つからず、その代わりに本棚においてあった”東京爆弾”を久しぶりにまとめて読んでしまった。
発売されていた当時は六巻までを神田でまとめ買いし、むさぼるように一気読みしたものだ。

十五年近くたった今でもその面白さは色あせておらず、いやそれ以上に、今現在の時代にこそこんな作品が必要だとさえ思った。
残念ながら、続編のレボリューションはいまいちだったような記憶が残っている。
東京爆弾そのものの終わり方もなんとなく納得いかないものだったので、7.8巻は購入していない。なんだか無理やり終わらせたような印象を受けたからだ。時代背景を考えれば新興宗教がらみの話がでるのは仕方ないとしても、息子は生かしたまま、いやいやながらも後を継いでいくという、あいまいな終わらせ方にしたほうがファンタジーとしてよかったのではとも思う。


原作は矢島正雄氏。絵は、はやせ淳先生。
矢島先生は先ごろビックウイングが終了したが、あれも面白かった。
アレを表とすると東京爆弾は裏面とでも言うべきか。ダークだ。

主人公の”おじさん”は手のひらから”東京爆弾”という、飲めば体力、能力、寿命が三倍になる不思議な物質が出るが、本人はいたって普通で気弱な中年。中年というよりも見た目は老人に近い。この普通さが作品の魅力だ。
掲載紙がアクションということもあってか、おじさんが時々良い目にあったりするのも面白い。

アマゾンで検索したところ、ワウワウでドラマ化もしていた。主人公役に竹中直人。
ビデオは現在品切れ中。しかもなぜか分類はアダルト。何故?

今なら、深夜アニメが妥当だろうか。動く”おじさん”を見てみたい気もする。

…とここまで書いてから二日。今日、頼んでおいた残りの7.8巻が手に入った。
連載時の記憶にいまいち自信が無かったので、正確に最終回を確認したくなったのだ。
…やはり、この時点で、息子は跡継ぎにはなれていなかったし、どうやらおじさんと共に爆死したようである。それどころか、おじさんの記憶はとなりの女子高生”さやか”からも、消されてしまう。何もかも、消え去って終わる。まるで、この物語そのものが、間違いであったかのように。
やはり、納得のいかない結末だった。つじつまが合わなくなったのかもしれない。終盤、突然物を言う猫が出てくるが、これがレボリューションへの伏線だったようだ。もう一度、東京爆弾という物語の再構築をおこないたかったのだろうか?おじさんのそれまでの強運っぷりをかんがえたら、ちんけな教祖一人ぐらい相手に、なにも共倒れになることも無い。次につなげるにはしかたなかったのかもしれないが。
by denjiroo | 2005-08-19 20:26 | 漫画

これまで、日々の雑感を書いておりましたが、鑑定士になりましたので伊勢流五行陰陽学に関連することも書いていきたいと思います。


by denjiroo
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